自然薯 もの知り手帳
分類
ナガイモ:学名 D.opposita THUMB 2n=140
原産地は、中国南部の雲南地方で、これがしだいに北上し、北中国から東北中国、朝鮮半島に伝播し 、日本にもたらされた。- ながいも群 (長形種)(ながいも、とっくりいも)
- いちょういも群(扁形種)(銀杏いも、仏掌いも)
- つくねいも群(塊形種)(大和いも、伊勢いも、丹波やまのいも)
自然薯:学名 D.japonica THUMB 2n=40
日本はじめ、極東地域の山野に自生している。食用としての利用のほか、古くから、細切乾燥し、生薬又は強壮剤として、用いられている。
農文協:野菜、園芸大百科より文献など
- 十返舎一九「東海道中膝栗毛」
- 安藤広重「東海道五十三次之内;鞠子の名物茶屋」
- 芭蕉「梅若葉まりこの宿のとろろ汁」
- 貝原益軒「和歌食物草子」
- 宝山禅師「座禅用心記」
- 芥川龍之介「芋粥」
自然薯の不思議
- ツルは右巻き
- オスとメスがある
- ムカゴと芋はオス、メスどちらにもできる。
- オスのムカゴと芋からは、オスの芋ばかりができ、メスのムカゴと芋からは、メスの芋ばかりができる。
- 子孫繁栄は、3つの方法がある。(種子から・ムカゴから・親芋から。)
- 前年度の芋が、親になって、毎年、新しく、生え替わっている。
天然自然薯
優良品種の選抜
- 30ケ所からムカゴを採取して、育ててみたが、優良品種はほとんどない。
- 優良品種の選抜には、大変な根気と、偶然が必要です。
- 今では、山の自然薯の、ムカゴを食べただけで、芋の品質がわかるように、なりました。
天然物と栽培物の成長
- 栽培物は、40gの切り種イモで、大きいもので、1年で150cm、1kgほどになる。
- 天然物は、その大きさになるのに、数年から10年くらいかかる。
- 品種・日当たり・保水・排水・通気性・栄養・ミネラル等々・すべての管理面で栽培物の方が、生育条件を整えている。
自然薯でよく聞かれる質問
天然自然薯は、なぜ年数が経っても、どんどん大きく、ならないか。
- 同じ芋が、大きくなるのではなく、毎年、親芋から、新しい芋が、生え替わっている。
- 同じ場所に、生えているので、栄養やミネラルが不足してくる。
- 天候不順になると、前の年より、小さくなることがある。
- 最悪の場合、無くなってしまうことがある。
大きい天然自然薯は、どんな所に、はえているか。
- 日当たり、排水、保水、通気性が良い所。落ち葉が沢山、積もっている所。
- 沢すじの崖で、少しくぼみがある所。
- 低い潅木に、おおいかぶさって、日当たりがよく、茎葉が茂っているもの。
- 現在は、自然薯の山堀りをする、必要がなくなりましたが、どんな条件の場所が、りっぱな自然薯が生えているかを、調査するために1年に2〜3本、掘って試しをしています
なぜ、崖に生えている天然自然薯は、良いか。
- 掘りやすい
- 保水、排水、空気の流通がよい。
- 崖の上から栄養、ミネラルがながれてくる。
- 平らな所にあるものは、自然薯が伸びるに従って、土の圧力が強くなり、空気が少なくなり、過湿になり、先端が奇形になったり、腐ったりする。
- 平な所にあるものは、周りから、栄養が流れてきにくい。
なぜ、その辺じゅうが、自然薯だらけにならないか
- 一本のツルに、数百のムカゴが着くのに、落ち葉の上に落ちてしまい、地面に着床するのが少 ない
- 植林したての山で、地面に落ち葉が少なく、日当たりの良い場所では、沢山はえていることがあるが、数年すると、植林に負けて、日当たりが悪くなり、全滅することがある
自然薯のツルが、突然、枯れてしまう事があるのは、なぜか
- 支柱になる木にたどりつけなかった
- 支柱になっていた木の、生長のスピードに負けて、日が当たらなくなった
- ツル枯れ症にかかった